文蔷(wen2 qiang2)
文家の次女。
父は文章丞相、姉は文媚儿貴妃、弟は文韜。
小さいころ姉にいじめられ弟に乱暴されていたのを庇ってくれたのが司徒剣南で、それ以来彼に好意を抱いている。父、姉、弟の私欲のとばっちりをうけて、斉国候公子梁君卓との結婚が進められ、剣南との愛の成就はとても険しい。
「文弱(wen2 ruo4)か弱い」と評されるが、実は文强(wen2 qiang2)である。
崖から飛び降りても、杖刑に処せられても死なない不死身の強さは、「薔」の字にある。
薔には、殺を意味する「メ」が二つ含まれるが、下に「回」があり、二回よみがえる力がある。
(悲劇に涙が沸いて出そうだったのに、「生きてるんかいっ」と突っ込んでしまった。)
「ばら」は「荆棘(jing1 ji2)」とも書き、困難、混乱の比喩ともなる。
●陰陽五行では
文媚儿と同じく、高く山のように髪を結い上げており、水行に属するようだが、本来は、蛇の土行に属する。
●図像から読むと
髪に「青い梅の花」の飾りをつけるのは、「青梅竹马」(男女の幼なじみ)のイメージである。
髪の一部を細く編んで束ねた輪の形にするのは、安寧公主と同じく「蛇」のイメージである。
文媚儿の悪辣な亀よりも、司徒静の善良な亀と接近することで、玄武の力を得て、木行の文章を克服するとといえる。
結婚式の日に脱走する際、頭を緑の布で覆うのは「戴绿头巾」(不倫の女性)を示す。(冗談のきつい物語だ。)
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